ついにBAD HOPまで解散してしまうわ…!
3月に解散したKANDYTOWNに続いて、2023年は象徴的な年になった気がするわ。
大型イベント「POP YOURS」のライブの中で急にBAD HOPの解散が発表されたわけなんだけど、やっぱり彼らの解散っていうのは他とはひと味違う衝撃というかね…。
MCバトルブームからのフリースタイルダンジョンをきっかけに2010年代後半から起こった日本の歴史史上最大ともいえるラップブーム、その象徴的存在がBAD HOPだったと思うわ。極端に言うと「最近流行ってるようなラップ=BAD HOP」って事だったと思うのよ!
もちろん売れた他のラッパーは沢山いたけど、BAD HOPだけは生い立ちやドラマも含めて他の場所や媒体やメディアで名前言っても伝わるような象徴的存在、つまり漫画界で言えば『ドラゴンボール』や『鬼滅の刃』だったと思うのよね。
MCバトルブームの影響からこれからはバトルに強いラッパーに多いコテコテなスタイルの日本語ラップが流行るかなと思いきや、いち早くBAD HOPがモロにUSなサウンドとラップを取り入れて、そこから不良系の若手ラッパーの間では断然こっちのサウンドになったわよね。
昔で言うとオジロのウエッサイ並の影響を与えてると思うわ。
まぁでも、我々のような古参日本語ラップリスナーが彼らのような大所帯グループがそこそこ早めに解散することへの理解が早いのも理由があって、やっぱ「大所帯グループが大所帯のままアクティブに活動を続けるのは難しいっぽい」って事を経験上わかってるからなのよね…!
日本語ラップの歴史上を見てもいないわ、そんなグループ!
やっぱねー、大変っぽいのよね。人数が多ければ多いほど活動のテンションや考えに差が出来るでしょうし、KANDYTOWNもインタビューで言ってたけど「人数が多いから地方でライブしても交通費で赤字」みたいな、あらゆる事で大所帯って大変らしいのよね…!
他のかつての大所帯グループだと、SD JUNKSTAも解散って事になってるし。ただ、SDは解散したと言いつつアルバム出た事あるからわからないし、stillichimiyaみたいに最初の頃の作品はもっと人数いたけど、そこそこコンパクトな人数になって活動続けてるグループもあれば、最近FUKU DEL TOROが脱退した事を発表したNIGHT CAMP CLICKみたいに「まだ解散した訳じゃなかったのね!?」って驚かされる大所帯グループもあるし、結構パターンはあるわけなのよ。
BAD HOPの解散は派手さも含めて彼ららしいし、みんなソロ活動も盛んだからそれぞれの第二ステージに向けて全然アリだと思うんだけど、解散を考えてる他の大所帯グループの人達は一度立ち止まって考えてみて!
意外といろんな大所帯のあり方があるから!
(画像は下記YouTube動画「【重大発表】BAD HOPは解散します。」より)
(X/PIXIV FANBOX)
1982年、岡山県出身。2004年、『未来は俺等の手の中〜J.P. STYLE GRAFFITI〜』で、第67回手塚賞準入選。著書に『魔法の料理 かおすキッチン』全3巻、『ダークアクト』全1巻、『今日のテラフォーマーズはお休みです。』全6巻(全て集英社)。現在は「COMIC OGYAAA!!(コミックオギャー)」で『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』を連載中、単行本はseason10まで刊行中(ホーム社)。2017年に6代目作画担当に就任した「日ペンの美子ちゃん」の公式Twitterに掲載された漫画の単行本『6代目 日ペンの美子ちゃん』(一迅社)も発売中。
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