しかし、捕まるわね~……!
最近多くない?
ラッパーの逮捕。
あのラッパーもあのラッパーもついにはあのラッパーまで、とにかく捕まってるわよね最近。
というか芸能人・ミュージシャンのドラッグ関係での逮捕がここ数年ものすごく増えてる気がするわ。
やっぱり我々日本語ラップリスナーからするとラッパーと逮捕って切り離せない問題なわけよ。
ある程度有名なラッパーはニュースになるし、ニュースにはならないけど「最近見なかったけど捕まってたの!?」っていうラッパーも沢山いるわ。
オタク文化で言うところの「推し」という概念を使うなら「推しが逮捕」ってのが全然ある世界なわけ。
捕まるのよ推しが。
嫌よね、朝起きたら推しが捕まるニュース見るの!
これでも昔はラッパーが捕まるってそんな多くなかったと思うの。
バンドマンとかと同じぐらいのイメージだったのよ。たまに捕まるでしょバンドマンも?
昔よりアウトローのラッパーが増えたからってのはあると思うんだけど、何かそういう取締りが厳しくなったのかしら?
当時は私たちも捕まったらそれなりにショックを受けたりはしてたんだけどね。
近年あまりにラッパーのドラッグでの逮捕が多くて完全に感覚が麻痺してしまってリスナー間でも「逮捕時のg数を気にする」とか「刑期をだいたい予想で計算する」とかの領域に入ってるわ…。
そしてラッパーと逮捕にまつわる日本語ラップ曲というのも沢山あるわ。
まずはD.Oの(最初の)逮捕後の事を歌った「I'm Back」(2010)。
ちなみに発売直前に逮捕でお蔵入りになったD.Oのセカンドアルバム『JUST BALLIN' NOW』は本当に名作だったらしくて幻のクラシックと呼ばれているわ。
他にもB.I.G JOEがオーストラリアで服役中に刑務所から電話越しのラップを録音した「Lost Dope」(2005)。
服役中でもアルバム出せるって衝撃だったわよね。
そしてこれはHIPHOPじゃなくてレゲエなんだけど、独居房の中を衝撃のスタイルで歌った曲といえば羅王「独居房の夜」(2012)。
ジャケットは『ザ・ファブル』を描いてる南勝久先生よ!
そして羅王といえば2018年、西日本豪雨の岡山県真備町でカヤックで11人も助けてニュース番組にも出てたすごい人よ。
そしてそして、やっぱり何より怖いのは覚醒剤!
いけないわ~覚醒剤。
覚醒剤の恐怖を一番伝えてるラッパーといえば孫GONGのニート東京のYouTube動画「人生で一番やめて良かったこと」ね!
ただの短いインタビューながら100万以上再生されてて、フランクが過ぎる語り口でめちゃくちゃ笑えるし「本当に覚醒剤ってヤバいんだな」っていうのだけは伝わるっていう、これこそ警視庁とかの公式動画にすべきよ。
羅王『独居房の夜』通販サイト
Amazon/HMV/TOWER RECORDS
(X/PIXIV FANBOX)
1982年、岡山県出身。2004年、『未来は俺等の手の中〜J.P. STYLE GRAFFITI〜』で、第67回手塚賞準入選。著書に『魔法の料理 かおすキッチン』全3巻、『ダークアクト』全1巻、『今日のテラフォーマーズはお休みです。』全6巻(全て集英社)。現在は「COMIC OGYAAA!!(コミックオギャー)」で『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』を連載中、単行本はseason10まで刊行中(ホーム社)。2017年に6代目作画担当に就任した「日ペンの美子ちゃん」の公式Twitterに掲載された漫画の単行本『6代目 日ペンの美子ちゃん』(一迅社)も発売中。
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