近年『わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論』っていうフィメールラッパー、つまり女性ラッパーに焦点を当てた日本語ラップ批評本が出たり、今年8月にはAwichがフィメールラッパーを集めたコンピEP『United Queens』がリリースされたり、今まではいろんな集団の中にぽつぽつといる存在だったフィメールラッパー達がまとめて集結しつつあって、結構熱い事になってるわ!
このコンピではAwich、NENE(ゆるふわギャング)、LANA、MaRI、MFS、CYBER RUIら若手の活きのいいフィメールラッパーが参加してて、とどめの「Bad Bitch 美学 Remix」ではなんとAIとゆりやんレトリィバァなんていうまさかの面子が集まってラップを披露してるわけなのよね!AIはわかるけどゆりやんもまさかのラップが上手いっていう。タイプの違うラップでマイクリレーのいいアクセントになってるわ。
そしてそして驚きなのが、この前のミュージックステーションの3時間スペシャルでこの話題曲「Bad Bitch 美学 Remix(feat. NENE, LANA, MaRI, AI & YURIYAN RETRIEVER)」がなんと披露されるっていう。
よりによってBad Bitchな事ばかり言ってるこの曲を…!?大丈夫?と心配したんだけど。ワードは所々修正されてたけど本当にオンエアされててびっくりしたわ。
あとAwichは以前にもMステにAIとの曲とか、他にもSugLawd Familiar、CHICO CARLITOと沖縄の面子での話題曲「LONGINESS REMIX」とかで何度も出てて、いまメジャーの世界で一番日本語ラップシーンを引っ張っている存在なんじゃないかしら?
特にここに来て彼女のフィメールラッパーや沖縄のラッパーという存在意義が、メジャーリリースでありながらそこまでポップな作風に寄せる必要がない特異な立ち位置を作りあげてると思うのよね。
つまりそのまんまでいる事に意味があり価値があるっていう。これからの時代、TVでストレートにHIPHOPが表現できるのはフィメールラッパーの方なのかもしれないわ。
あと、今ちょうど社会を席巻してるジャニーズの問題あるじゃない。
それでNHKがジャニーズを紅白歌合戦に使わないって話になってるじゃない?現時点では。
まだどうなるかは全くわからないけど、私この影響でもしかしたら紅白にラッパーが起用される事あるんじゃないかと思ってるのよね。
ジャニーズを起用しないならただ起用しないだけじゃなく、色々と変更を迫られるわけじゃない?メッセージを打ち出さないといけないわけよ。社会に。
そうなった時に一番確率が高いラッパーはAwichじゃないかと思ってるのよ。
なにせAwichはすでにNHKに出てるから貢献度もばっちり。まさか紅白で「Bad Bitch 美学 Remix」を披露する事はないと思うけど、この案なくはない話だと思うのよね…!
ちなみに次点でありそうなのは RADWIMPS「大団円 feat.ZORN」なんだけど。(この話はすべて妄想です)(2023年8月配信リリース『United Queens』収録曲)
『United Queens』配信サイト
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(X/PIXIV FANBOX)
1982年、岡山県出身。2004年、『未来は俺等の手の中〜J.P. STYLE GRAFFITI〜』で、第67回手塚賞準入選。著書に『魔法の料理 かおすキッチン』全3巻、『ダークアクト』全1巻、『今日のテラフォーマーズはお休みです。』全6巻(全て集英社)。現在は「COMIC OGYAAA!!(コミックオギャー)」で『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』を連載中、単行本はseason10まで刊行中(ホーム社)。2017年に6代目作画担当に就任した「日ペンの美子ちゃん」の公式Twitterに掲載された漫画の単行本『6代目 日ペンの美子ちゃん』(一迅社)も発売中。
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