【単行本|A5版・528ページ|2400円+税|2024年11月1日発売】
『私という猫 完全版』は、Xで13万いいねの反響を巻き起こした『ポッケの旅支度』(KADOKAWA)のイシデ電さんが、野良猫たちの苛烈かつ鮮烈な生を描いた作品です(最後に少しだけポッケも登場します)。
2007年から2019年にかけて描かれ、自身のブログで発表された『私という猫』は、幻冬舎コミックスより全3巻の単行本が刊行されています(電子版は同社より配信中)。『私という猫 完全版』は、現在は入手困難になっている幻冬舎コミックス版を1冊にまとめ、加筆修正や変更を加えたものです。著者あとがきを収録し、判型も大きくなっています。
試し読み
全528ページのうち、260ページまでの本編(番外編・おまけマンガを除く)を下記ページよりご覧いただけます。
※上に「403 Forbidden」が表示されていても試し読みは閲覧可能です。サイトの仕様上、他サイトやSNS上から上記URLをクリックしてもご覧いただけません。ご紹介いただける場合は本商品ページのURL(https://kotosara.net/products/ktsr-003/)をご使用ください。
版元より
前作『猫恋人 キミにまたたび あのコに小判』を出版しているように、ことさら出版はイシデさんのイチ読者・ファンでもあるのですが、『私という猫』はその執筆期間の長さや内容もあって、手塚治虫先生における『火の鳥』のような著者畢生の一作だと思っています。
本作は、「もしも私(著者)が猫だったなら」というモノローグから始まります。ただし、「人間の知識で窮地を脱する」的ファンタジー展開は一切なく、むしろイシデさんの前世が野良猫であったかのような、リアルな野良猫社会が描かれます。
同時に、野良猫「私」の生活は、マンガならではのダイナミズムも満載です。その理由は、野良猫のリアルがそうであるからなのか? あるいは、著者がリアルではなく、リアリティを帯びた物語を描いているからなのか?
その答えは、猫に詳しくないヒトであることさら出版にはわかりかねますが、このマンガに人間の心を揺さぶる強い力があることは間違いありません。
そして、その力の立脚点は、冒頭のモノローグにあると思っています。
本作を読んで「自分が猫だったら」と考えたとき、主人公「私」の過酷な猫生と、自身の人生を重ね合わせる方もいるかもしれません。
実は、「もしも私が猫だったなら」という設定は、読者にそう思わせる仕掛けや、内容のために考えられたものではありません(その理由は著者あとがきに書かれています)。実際、物語は人間の「私」と無関係に進んでいきます。
ただし、そうでありながら、本作は「もしも私が猫だったらば」と描き始めた時点で、こう終わらせると決まっていたかのようなラストを迎えます。また完結に至る道中には「ただ生きること」の価値や美しさが織り込まれています。
そんなマンガが、人間と猫を重ね合わせた始まりと終わりになっていることで、より読者に訴えかける力を獲得している。そして社会情勢が年々厳しくなる昨今、「私」と自分を重ね合わせたくなる方が増えてしまっているだろうことで、結果的に今こそ読まれるべき作品になっているように思うのです。
とはいえ、野良猫「私」の猫生は、ただ辛いだけのものではありません。かわいい内容を期待して読むと、喜怒哀楽を全身に浴びて火傷するような異形の猫マンガですが、喜も楽もあります。「私」とその仲間たちの躍動感溢れるアクションや、コミカルな掛け合いも盛りだくさんです。
厳しくも楽しい、悲しくも美しい、唯一無二にして空前絶後の猫生讃歌を、ぜひご一読ください。
(これまで自主流通で商品を発売していましたが、本作は取次会社を経由した、一般的な流通方法で販売されます。とはいえ、自動的に全国書店に配本されるタイトルではないため、お手数ですがお近くの書店様にご予約・ご注文をいただければ幸いです。また、可能な限り書店様の売上に貢献したいと考えているため、BASEなどの直販はしばらく行わない予定でおります)
※本書の売上の3%は、保護猫活動や地域猫活動を行うNPO法人に寄付されます。
書店員様へ
本作は鍬谷書店を通じて、すべての帳合の書店様へ取次経由の出荷が可能です。
Tel:03-5390-2211 Fax:03-5390-2213
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また本作は、書店員様へ向けて全ページをお読みいただけるWebページおよびPDFをご用意しております。内容を確認したい書店員様は、お気軽に上記問い合わせページからご連絡ください。
販売をご検討いただける店舗様や個人様へ
ことさら出版の出版物は、書店様に限らず、どんな方でも直接取引の卸売をご利用の上、販売いただくことが可能です。わかりにくい記載で申し訳ないのですが、詳しくはCD『膝』を例にしたこちらのポストや、こちらのnote記事をご参照ください。
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